高市早苗首相就任1カ月 期待感から高い支持率、一方で冷え込む日中

2025/11/21 00:00 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 高市早苗政権は21日で発足から1カ月を迎えた。物価高対策への即応や初の女性首相という期待感から、内閣支持率は6割を超える高水準を維持している。日本維新の会との連立合意に基づき、政策実現に向けた新しい会議体を次々に設置し、スピード感を国民に示す「見せる戦略」が奏功している。一方で、台湾有事は「存立危機事態」になり得るとした首相答弁を巡り、日中間の緊張が急速に高まり、政権は試練に直面している。

 首相は政策実現に向けて積極的に動いているものの、少数与党として法案成立のハードルは高く、内閣支持率の維持が鍵となる。また、台湾有事に関する答弁が国内外に波紋を広げ、外交面での経験不足を指摘する声もある。今後は中国の反発が長期化する可能性があり、政権は支持率を支える国内の支持層と、対中関係の板挟みとなりながらの運営を強いられそうだ。

 来年1月の通常国会では、少数与党として法案審議が待ち受けている。政府・与党内には高支持率を背景に、衆院解散論が浮上している。「存立危機事態」との答弁を問題視する中国は対抗措置としてレアアースの輸出規制を検討しており、経済活動への影響が懸念される。

毎日新聞

政治

政治一覧>