千葉、政治資金パーティー開催数半減 裏金問題で見送り相次ぐ

2025/11/28 18:23 

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 千葉県選挙管理委員会は28日、県内の政治団体が提出した2024年分の政治資金収支報告書を公表した。大規模な政治資金パーティーの開催数は前年から半減した。自民党派閥の裏金問題を機に、政治資金パーティーを縮小したり見送ったりする団体が出ているとみられる。

 県選管によると、8月末までに県内の政党支部や後援会など1814団体(提出率は92%)が提出した。全体の収入(前年からの繰越額を除く)は前年比1・3%減の36億2845万円、支出は同7・8%減の33億2165万円で、いずれも過去10年で2番目に少なかった。

 政治資金パーティーの開催は25団体40件(前年は26団体54件)。収入は2億1268万円で、前年の2億8177万円から24・5%減少し、04年以降で過去3番目に少なかった。

 収入額が1000万円以上の「特定パーティー」は7団体7件(前年は13団体14件)。そのうち5件が自民国会議員が代表を務める団体によるものだった。

 一方、政党別の収入額は、自民が前年比12・3%増の12億7111万円で13年連続トップだ。パーティーや寄付の収入は減少したものの、24年の衆院選に向けて党本部から支部への交付金が増えたことが影響した。

 自民のベテラン県議はパーティー収入の落ち込みについて「コロナ禍以降の自粛ムードが続いていることに加えて、『政治とカネ』の問題で党への不信感が強いことから開催を控えた団体が多かった」と指摘する。県連も24年はパーティー開催を見送ったといい「人件費などの諸経費もかかるので痛手だ。来年にはパーティーを開かなければ」と話した。

 その他の政党の収入は、共産党7億5038万円(前年比7・0%増)▽立憲民主党2億7752万円(同5・2%減)▽公明党1億6696万円(同44・8%減)▽参政党3498万円(同59・8%増)▽国民民主党3286万円(同2・4%増)が続いた。

 政党以外の政治団体の収入は、県医師連盟が5618万円で最多だった。熊谷俊人知事の資金管理団体「俊葉会」は2764万円、千葉市の神谷俊一市長の資金管理団体「葛野会」は2556万円だった。

 24年分の政治資金収支報告書は県のウェブサイト県のウェブサイト(https://www.pref.chiba.lg.jp/senkan/seijidantai/kouhyou/mokuji/r07.html)で公表している。【中村聡也】

毎日新聞

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