自民と国民民主、「年収の壁」178万円で合意 26年度予算も協力

2025/12/18 17:59 

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 高市早苗首相(自民党総裁)と国民民主党の玉木雄一郎代表は18日、国会内で会談し、所得税がかかり始める「年収の壁」を178万円に引き上げることなどを記した合意書に署名した。合意事項を実現するため、2026年度税制改正法案や26年度予算について、25年度内の早期に成立させることも明記した。合意書の概要は次の通り。

 ◇合意書

 物価高に負けない日本経済を実現するためには、実質賃金をプラスにし手取りを増やすとともに、国内投資を促進し成長力を底上げすることで、経済の好循環を生み出す必要がある。

 こうした認識の下、自民党及び国民民主党は、以下に合意するとともに、今回の合意を第一歩として更に協力を進めていく。

 ①昨年12月の「3党合意」で合意した、いわゆる「103万円の壁」については、「178万円」まで引き上げる。これにより、納税者の約8割をカバーするように手取りを増やす。

 ②所得税の人的控除のあり方について、給付付き税額控除など新たな制度の導入を念頭に、3年以内に抜本的な見直しを行う。

 ③高校生の扶養控除については、当面、これを維持する。

 ④いわゆる「ハイパー償却税制」を求める国民民主党の主張を入れ、全ての業種に対し、建物を含む広範な設備を対象とする即時償却・税額控除に加えて、繰り越し控除を認める大胆な設備投資減税を導入する。

 ⑤自動車税、軽自動車税の環境性能割については、自動車ユーザーの取得時における負担を軽減、簡素化するため、これを廃止する。地方税の減収分については、安定財源を確保するための具体的な方策を検討し、それまでの間、国の責任で手当てする。

 ⑥上記の実現のために必要となる26年度税制改正法案及び26年度予算について25年度内の早期に成立させる。

毎日新聞

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