日本語能力試験で替え玉受験した疑い ベトナム人2人逮捕 大阪

2025/01/17 20:09 

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 他人になりすまして日本語能力試験「日本語基礎テスト」を受験したとして、大阪府警は17日、住居不定の無職、グエン・ティ・ジエウ容疑者(30)らベトナム国籍の女性2人を私電磁的記録不正作出・同共用などの容疑で逮捕したと発表した。府警は組織的な替え玉受験が行われていたとみて捜査している。

 他に逮捕されたのは、滋賀県草津市の無職、ルオン・ティ・フエ容疑者(30)。2人の容疑は2024年12月、グエン容疑者がルオン容疑者になりすまし、大阪市内の会場で受験したとしている。府警は2人の認否を明らかにしていない。

 府警国際捜査課によると、グエン容疑者は別のベトナム人女性の在留カードを提示して受験をしようとしたとして、24年12月に出入国管理法違反容疑で逮捕・起訴されていた。

 グエン容疑者は24年夏ごろから他人の代わりに複数回受験し、1回数万円の報酬を得ていたと説明。「ベトナム人を助けたかった」と話しているという。府警は、替え玉受験を仲介する人物がいたとみて調べる。

 日本語基礎テストは産業分野で即戦力の人材と位置付けられる在留資格「特定技能1号」の申請に利用できるという。日本語能力が十分でない外国人が働く上で有利な資格を得るため、替え玉受験が行われたとみている。【川地隆史】

毎日新聞

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