「非核証明」ない米軍艦、神戸港に入港 「神戸方式」導入50年で初

2025/03/24 18:44 

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 外国艦船に核兵器を搭載していない証明書の提出を求める「非核神戸方式」を採ってきた神戸港に24日、米軍の掃海艦「ウォリアー」が入港した。非核証明書は未提出だが、外務省などから核兵器を積んでいないとの回答があったとして神戸市長が入港を認めた。米軍の艦船が入港するのは、1975年に同方式が導入されてから初めて。

 市港湾局によると、非核証明書の提出を求めて外務省や米政府と調整した結果、同省から「米艦船が核兵器を搭載していないことは疑いようがない」との回答があった。米政府からも「日本の港に入る米艦船は核兵器を搭載していない」との見解が示されたことから、入港を許可したという。

 ウォリアーは24日午前9時過ぎに神戸港の摩耶(まや)ふ頭に到着。補給や乗員の休養のため26日まで寄港する。

 入港に際し、原水爆禁止兵庫県協議会などのメンバーらは24日、摩耶ふ頭周辺や市役所前などで「非核神戸方式を守れ」などと抗議活動を繰り広げた。

 非核神戸方式を巡っては市議会が75年3月、核兵器を積載した艦艇の入港を一切拒否するとした決議を全会一致で採択。非核証明書の提出に法的拘束力はないが、未提出での入港は98年5月のカナダの補給艦に次いで2例目となった。【関谷徳】

毎日新聞

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