スズキ前会長・鈴木修さんお別れ会に2500人 社長「信念受け継ぐ」

2025/04/14 19:01 

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 昨年12月に94歳で亡くなった自動車メーカー「スズキ」(本社・浜松市)の鈴木修前会長のお別れの会が14日、同市内のホテルで行われた。自動車業界だけでなく、政財界にも大きな影響力を及ぼした鈴木さんだけに、一般人を含め約2500人が参列し、別れを惜しんだ。

 同社主催で、午前は政財界関係者、午後は一般が対象。報道関係者には、開催前に会場内の写真撮影が許可された。献花台のある祭壇は、静岡県産のバラやガーベラ、トルコキキョウなど白や青の花々で埋められ、ほほ笑む遺影が勲二等旭日重光章などとともに飾られた。

 献花台とは別に設けられた展示コーナーの部屋は、功績を紹介する品々などであふれた。中央には社長就任翌年の1979年に発売された大ヒット作「アルト」が置かれ、ゴルフバッグや財布、ネクタイなど愛用品も飾られた。壁には、語録と、本人や会社の歩みを紹介する年表が掲げられた。

 長男の鈴木俊宏社長は「あるときは厳しく、あるときは激しく、常に愛情を持って、長きにわたって私たちを引っぱってくれました。信念とやる気を受け継いで、スズキを発展させていくことが私たちの恩返しだと思っている」とのコメントを発表した。お別れの会は、東京都内でも8日に行われた。【照山哲史】

毎日新聞

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