夢洲駅前の混雑は入構制限が一因 万博協会が見解 「適切な対応」

2025/04/14 20:52 

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 大阪・関西万博が開幕した13日午後、東ゲートや大阪メトロ夢洲(ゆめしま)駅の付近が混雑したことについて、日本国際博覧会協会(万博協会)は14日、駅構内に誘導する帰宅者らの人数を制限したことが一因との見解を示した。石毛博行事務総長は記者会見で、安全確保のためだったと説明したうえで「適切な対応だった。大きなトラブルになったとは認識していない」と強調した。

 13日は午前9時半から午後2時半ごろ、東ゲートで通信障害が発生し、来場者が電子チケットのQRコードを表示できないトラブルが起きた。万博協会はWi―Fi(ワイファイ)を設置し、通信事業者には環境整備を依頼することを決めた。

 午後には悪天候のために帰宅を急いだ人が相次ぎ、駅への入構制限もあって行列が発生した。運営面で混雑や混乱が生じたことについて、石毛氏は「初日でスタッフが不慣れな点もあった。ご不便をおかけした人にはおわびしたい」と陳謝。問題を改善する考えを示した。

 万博協会は、13日の来場者数を約14万1000人と発表した。運営スタッフなど関係者約2万2000人を含めており、入場券で入ったのは約11万9000人にとどまる。14万人以上が事前に来場予約していたが、悪天候などが影響したとみられる。

 博覧会国際事務局(BIE)のケルケンツェス事務局長は14日の会見で「非常に高い数字でスタートしたと思っている。(会期)最後の4、5週間が来場者のピークとなる」と順調ぶりをアピール。石毛氏は、前売り券の販売が最終的に約1170万枚に達したことを明らかにした。10月13日の閉幕までの来場者数目標を2820万人に設定しており、「万博への関心も高まっており、この傾向が続けば達成できると思う」と述べ、自信をのぞかせた。

 万博会場のシンボルとなる大屋根「リング」で雨漏りが発生しているとの情報があったが、万博協会は雨どいから水があふれたことが原因とみて調べている。【岡崎英遠、長沼辰哉】

毎日新聞

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