板垣李光人さんが絵本制作に挑戦 バンダイが無料投稿サイト開設

2025/04/28 11:51 

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 バンダイは、クリエーターが投稿した絵本を無料で読むことができるサイト「よみきかせキャンバス」を開設した。オフィシャルクリエーターに就任した板垣李光人(いたがき・りひと)さんが23日、東京都内で開かれた発表会に登場し、「お子さまがいる方だけでなく、大人の方にも楽しんでいただける絵本がたくさんある。ぜひサイトを見てもらえるとうれしい」と呼びかけた。

 ◇自作絵本のこだわり披露

 今回、板垣さんは初めて絵本制作に挑戦。「ヌル」という白いキャラクターが主人公の「ボクのいろ」を完成させ、「真っ白な体で、色を持つ周りの子と違うことに悩んでいたヌルが、いろんな出会いや経験を経て、自分の色に気付いていくお話」と紹介した。

 制作に当たり「あまり色の情報量が多くなりすぎない方がいいかなと思い、なるべく表紙に使っている色のみで描くことを意識した」と解説。さらに「絵本はめくっていくと、どんどん絵が並んでいく。主人公は毎ページ登場するので、画角や切り取り方が同じにならないよう工夫した」とこだわりを披露した。

 この日は、板垣さんによる読み聞かせもあった。報道陣を前にした読み聞かせに「変な感覚でした。自分が描いた絵本を大人たちに読み聞かせするという。途中その状況を俯瞰(ふかん)で考えると、なかなかカオスだなと」と笑いを誘っていた。

 ◇無料で投稿、閲覧も

 「よみきかせキャンバス」では、クリエーターが無料で絵本を投稿でき、読者も無料で閲覧できる。個々の絵本ページでは、他の読者の評価を見ることができ、人気作品は動画にしてユーチューブでも配信するという。

 サイトのトップページには、バンダイナムコグループの「キャラ研」が展開する絵本シリーズ「くまのがっこう」のキャラクターがちりばめられている。くまのがっこうは、累計222万部以上を販売するIP(知的財産)へと成長しており、バンダイは、これに続く新たな未就学児向けのIPを生み出したい考え。

 バンダイの竹中一博社長は「よみきかせキャンバスを通じて、世界中の読者から愛されるIPを生み出していきたい」と話した。【鴨田玲奈】

毎日新聞

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