妻の遺体をドラム缶に入れて遺棄 容疑で50歳男性を逮捕 埼玉

2025/05/21 20:50 

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 埼玉県吉川市のリサイクル会社敷地内で4月、ドラム缶の中から女性の遺体が見つかった事件で、県警は21日、女性の夫で住所不定、無職、保谷仁容疑者(50)を死体遺棄容疑で逮捕した。「間違いありません」と容疑を認め、殺害をほのめかす供述もしているという。県警は殺人や傷害致死の容疑も視野に捜査を進める。

 逮捕容疑は2011年9月中旬~今年2月15日までの間、所沢市下富のトランクルームに、同市内で同居していた妻美治さん(11年当時39歳)の遺体をドラム缶(直径約60センチ、深さ約90センチ)に入れて遺棄したとしている。

 県警によると、保谷容疑者は11年9月からトランクルームを契約。県警は、その直前の同年夏ごろに美治さんが死亡したとみている。遺体には外傷も確認されたといい、死亡との因果関係を調べる。

 事件を巡っては、トランクルームの使用料金の未払いが続いたため、管理会社の依頼を受けたリサイクル会社が4月17日にドラム缶を回収。翌18日、リサイクル会社の男性従業員がブルーシートに包まれた遺体を発見した。当時、ドラム缶の蓋(ふた)は固定されていたという。

 保谷容疑者は同月、東京都内で無車検の軽乗用車を運転したとして道路運送車両法違反容疑で県警に逮捕され、その後、起訴されていた。死体遺棄罪の公訴時効は3年だが、県警は、夫の保谷容疑者には埋葬義務があるため現在も遺棄行為が継続し時効は成立していないと判断し、死体遺棄容疑での逮捕に踏み切った。【加藤佑輔】

毎日新聞

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