品川区、訪問介護の報酬引き下げ分を給付 都内自治体で初めて

2025/06/11 09:15 

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 東京都品川区は10日、2024年4月に訪問介護の基本報酬が引き下げられたことを受け、区内の事業者を対象に引き下げ分を区独自に給付すると発表した。区によると、引き下げ分を給付するのは都内自治体で初めてという。

 3年に1度の介護報酬改定で訪問介護の基本報酬は2~3%引き下げられた。区によると、区内の訪問介護事業者の約半数が減収となり、引き下げ以降に4事業者が廃業した。

 今回の給付は区内約60の事業者が対象で、25年4月以降の引き下げ分を給付する。10月から申請を受け付け、次回介護報酬改定に合わせた26年度末までの臨時措置としている。事業予算3930万円を盛り込んだ補正予算案を26日開会の区議会定例会に提出する。

 森沢恭子区長は10日の定例記者会見で「地域で(介護事業を)維持するのが難しい状況。国には早期に実態を把握して報酬改定をする方向で取り組んでほしい」と求めた。【白川徹】

毎日新聞

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