捜査は警察から検察へ 斎藤知事らを公選法違反容疑で書類送検
昨秋の兵庫県知事選で再選した斎藤元彦知事(47)が、選挙運動の対価としてPR会社に報酬を支払ったとして刑事告発された問題で、兵庫県警は20日、斎藤氏を公職選挙法違反(買収)の疑いで書類送検した。
斎藤氏側から報酬を受け取ったとされる兵庫県西宮市にあるPR会社「merchu(メルチュ)」の女性社長(33)も公選法違反の被買収容疑で併せて書類送検した。捜査関係者が明らかにした。
県警は2人の処分意見を明らかにしていない。今後の捜査は神戸地検に委ねられるが、刑事責任を立証するハードルは高いとみられる。
捜査関係者によると、社長は2024年11月の知事選で再選を果たした斎藤氏を支援。交流サイト(SNS)の公式応援アカウント開設などに関わったとされる。
社長は知事選後にインターネットの投稿プラットフォーム「note」で「広報全般を任せていただいた」などと発信。斎藤氏陣営のSNS運営も「私が監修者」などと記していた。
公選法は特定の候補を当選させるための活動をした人物を選挙運動員と定義。金銭や物品などの提供や、運動員がそれらを受け取ることを禁止している。SNSでの選挙運動も業者が主体的に企画・立案する場合は報酬の支払いが買収とみなされる可能性がある。
これまでに斎藤氏陣営からPR会社に計71万5000円が支払われたことが明らかになっており、この代金が選挙運動の見返りだとして大学教授らが24年12月に2人を刑事告発していた。
一方、斎藤氏は20日の記者団の取材に「捜査に協力していく。適法という認識には変わりはない」と語り、違法性はないとの認識を示した。
斎藤氏側はこれまで、陣営がPR会社に支払った代金は公選法で支出が認められた選挙運動用ポスターやチラシの製作費だと説明。社長はあくまでボランティアとしてSNS運用に携わっており、違法性はなく買収には当たらないと主張していた。
県警と神戸地検は25年2月にPR会社など関係先を家宅捜索し、関係者から事情を聴くなどして経緯を調べていた。
昨秋の知事選はパワハラなどの疑惑を文書で告発された斎藤氏が、県議会の不信任決議を受けて失職したことで実施された。苦戦が予想された斎藤氏はSNSを中心とした訴えで支持を広げ、新人6人を破って再選した。【柴山雄太、木山友里亜、山田麻未】
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