トライグループが水俣病被害者団体に謝罪 教材の誤表記巡り

2025/06/25 13:19 

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 「家庭教師のトライ」の運営会社トライグループ(東京)がオンライン教材で水俣病を「遺伝する」と誤った表記をしていた問題で、トライグループの幹部らは25日午後、熊本県水俣市で、水俣病の患者・被害者団体でつくる「水俣病被害者・支援者連絡会」の関係者と面会し、謝罪した。

 トライグループの楠瀬大吾・執行役員と、伊藤元洋・九州地域本部長が訪問した。

 誤りがあったのは映像授業サービス「Try IT」の中学生向け社会の教材。妊娠中の母親が摂取したメチル水銀が胎盤を通じて胎児に取り込まれ、生まれてきた子どもが水俣病を発症する事例の説明で「遺伝」と表現していた。教材は2015年にアプリで公開。16年から動画投稿サイト「ユーチューブ」でも配信し、今年5月に非公開とするまでに再生回数は計延べ7万回を超えた。

 この面会に先立ち、トライグループ幹部らは25日午前、水俣市役所で高岡利治市長に謝罪した。夕方には誤表記などの問題を受け発足した「水俣・差別偏見を考える会」とも面会予定。【石井尚、中村敦茂】

毎日新聞

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