トカラ列島で地震相次ぎ400回 大きな地震起きる可能性も

2025/06/25 14:01 

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 鹿児島県のトカラ列島近海で21日朝から地震が相次いでいる。今後も続く可能性があるといい、気象庁は強い揺れを伴う地震への注意を呼びかけている。

 気象庁によると、トカラ列島近海では21日午前8時ごろから地震活動が活発になった。25日午前10時までに震度1以上を観測する地震が405回発生した。

 震度4は6回、震度3は20回、震度2は107回。震度4はいずれも、43世帯89人が暮らす悪石島で観測された。地震の規模を示すマグニチュード(M)は22日午後5時15分のM5・1が最大だった。

 トカラ列島近海では過去にも数年に1度の頻度で、短期間で地震が続発している。

 2023年には9月だけで震度1以上の地震が346回あった。21年12月には308回起き、このうち12月9日にはM6・1で最大震度5強の地震が発生。悪石島で崖崩れなどの被害が出て、島の住民は奄美大島や鹿児島市に避難した。

 トカラ列島は、屋久島と奄美大島の間の南北約160キロに大小10以上の島が点在する。

 周辺は陸側のプレート(岩板)の下に海側のフィリピン海プレートが沈み込んでいる。気象庁は、今回の地震は陸側のプレート内部で起きたとみている。

 担当者は「地震活動が続発した事例は過去にもある。今回も活動が継続し、さらに強い揺れを伴う地震が起きる可能性がある。日ごろの備えを確認してほしい」と呼びかけている。【最上和喜】

毎日新聞

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