関東信越国税局（さいたま市）は２７日、所得税や法人税など計約１億３４００万円を脱税したとして、医療器具などの販売会社「株式会社市川」（東京都港区）と、同社の市川隆代表（７０）＝東京都＝と市川由美役員（６１）＝同＝を所得税法違反などの疑いで宇都宮地検に告発したと発表した。告発は３月２８日付。

　同国税局によると、市川代表は２０２０、２１年の自身の所得約１億８２００万円及び由美役員の所得約１億４２００万円を隠し、所得税約７２００万円と約５３００万円をそれぞれ免れたほか、確定申告の際に同社売上高の一部を除外するなどして２２年３月期の同社の所得約３８００万円を申告せず、法人税と地方法人税計約９００万円を脱税したとされる。２人は２４年９月まで栃木市に住み、２１年７月に設立した同社で、健康パッチと俗称されるシール状の商品によるネットワークビジネスをしていたという。【藤田祐子】