平日に1時間以上勉強の中3 4年前から14ポイント減 文科省

2025/07/14 19:29 

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 学校以外で平日に1時間以上勉強する中学3年生の割合が4年前から10ポイント以上減ったことが、文部科学省が14日に公表した全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果から判明した。授業内容を理解している児童生徒数も減少傾向にあり、有識者から懸念の声が上がった。

 公表されたのは、学習習慣などに関する「質問紙調査」の結果速報値の一部。質問紙調査は教科の学力テストと同様、全国の小学6年、中学3年を対象に毎年実施されている。

 「学校以外(塾含む)での勉強時間」を尋ねる設問で、「1時間以上」とした小6は2021年度が62・8%だったのに対して25年度は54・3%に減少。中3は21年度が75・8%だったのに対し、25年度は61・7%と14・1ポイント減少した。休日も減少傾向にあるという。

 授業の理解度に関する設問では小6の算数で「授業の内容がよく分かる」に「あてはまる」「どちらかと言えばあてはまる」とした児童は21年度が84・6%だったのに対して25年度は78・4%。中3の数学については21年度が74・7%だったのに対して25年度は70・5%だった。国語や理科も同様の傾向がみられた。

 これらの結果に対し、14日に文科省が開催した有識者会議では、委員から「(勉強時間が)わずかな期間でこれだけ減少傾向が見られるのは大きな変化だ。今後も注視し深掘りする必要がある」「(授業の理解度は)丁寧な原因分析と、どのように授業作りをし、(分からない子を)下支えするかという視点が重要だ」といった意見が出た。【斎藤文太郎】

毎日新聞

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