「小泉進次郎来る」看板を無許可で多数設置 陣営「反省」 福岡
小泉進次郎農相が12日に福岡市内で参院選の立候補者を応援する演説に訪れた際、周辺の道路脇に「小泉進次郎来(きた)る」と告知する立て看板が無許可で多数設置されていた。道路法などに抵触する可能性があり、陣営側は設置の事実を認めて「反省している」と回答。一方、いわゆる「来る」看板の設置は公職選挙法上、違法性について議論がある手法で、専門家は「選挙の公平性が損なわれる」と批判する。
小泉氏は12日午後、福岡市中央区の警固公園で、福岡選挙区に立候補している自民党現職候補と演説した。
看板は演説前から周辺の道路脇に設置され、日時や場所とともに「小泉進次郎来る」と記載されていた。毎日新聞が確認しただけでも、演説会場近くの国道や市道沿いなど人通りが多い50カ所に置かれていた。ほとんどは街路樹や街灯などに立てかけられ、針金で固定されていた。
道路沿いなどに看板を設置する場合は道路法に基づき占有許可を得る必要がある。だが、今回は許可申請は出ておらず、国土交通省福岡国道事務所の担当者は「設置者が分かれば指導していく」、福岡市の担当者は「申請があっても条例上、許可できるケースではない」としている。
福岡県選管によると、一般的に選挙運動で「政談演説会」を告知する看板には県選管の証票が必要で、設置は5カ所までとなっている。条件を満たさない看板は公職選挙法に抵触する恐れがあるという。
ただ、過去にも選挙中に著名な弁士が来ることを告知する看板を立てても、立候補者や選挙に関する記述がなければ、グレーゾーンとされてきた経緯もある。
県選管の担当者は「個別ケースについてはコメントできない」としたうえで、今回の看板について「情報として把握しており、県警とも情報共有している。対応は検討中だ」と話すにとどめた。
自民候補の事務所は取材に「厳しい情勢の中で人を集めたかった。反省している」と回答。事務所によると、設置したのは60~70カ所で、小泉氏の演説後、12日中に撤去したという。
政治や選挙に詳しい福岡工業大の木下健准教授(政治学)は「選挙中の『来る』の立て看板は昔ながらの手法だが、安倍晋三元首相の銃撃事件を受けた警備上の配慮から、自民はインターネットでの事前告知を控えるようになった。それでも人を集めたい陣営にとって、立て看板の重要性が増しているのではないか」と指摘する。
そのうえで「看板にはあえて候補者名を記載しないことで『グレーゾーン』を装っているが、著名な政治家の名前で人を集める意図は明らかだ。選挙の公平性が損なわれ、見過ごされるべきではない」と話す。【平川昌範】
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