博多祇園山笠、クライマックスの「追い山笠」 15日間の祭りに幕

2025/07/15 07:18 

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 福岡・博多の夏の風物詩「博多祇園山笠」は15日早朝、クライマックスとなる「追い山笠(やま)」があった。水法被に締め込み姿の男たちが「オイサッ、オイサッ」と掛け声を上げ、約1トンある舁(か)き山笠を担ぎ、夜明けの博多のまちを血気盛んに駆け抜けた。沿道に詰めかけた観客から大歓声が上がり、15日間の祭りは幕を閉じた。

 午前4時59分、櫛田神社(福岡市博多区)に大太鼓の音が鳴り響き、2025年の一番山笠・東流(ながれ)が「ヤーッ」と声を上げて境内に突入。桟敷席から拍手と歓声が上がる中、清道旗(せいどうばた)と呼ばれる旗の周りを旋回する「櫛田入り」を果たし、「博多祝い唄(祝いめでた)」を唱和した。その後も、5分おきに六つの流と「走る飾り山笠」で知られる八番山笠・上川端通が櫛田入り。神社を飛び出した各流は約5キロ先の「廻(まわ)り止め」(同区)を目指し、疾走した。

 東流の総務、梅津竜次さん(60)は「重圧はあったが、例年通りに臨んだ。無事に奉納ができて安心している。来年はもっと良い山笠になるよう、また気持ちを切り替えて頑張りたい」と語った。

 三重県伊賀市から初めて見物に訪れた住職の津島有教さん(65)は「こんなに迫力のある祭りは見たことがない。魂を感じた」と興奮気味に話していた。【金将来】

毎日新聞

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