騒音大きい垂直着陸「耐えられない」 最新鋭F35B配備、地元が懸念
航空自衛隊の最新鋭ステルス戦闘機F35Bが配備された空自新田原(にゅうたばる)基地(宮崎県新富町)やその周辺では7日、住民らが騒音の状況に耳をそばだてた。3機が次々に着陸するとその音の大きさに「重圧感がある」「いつもより音が長い」などと不安を口にした。基地のそばでは約50人が「F35B配備NO!」と書かれたプラカードを掲げ、配備に抗議した。
3機は通常の着陸方法のほか、ホバリング後に降下する「垂直着陸」や、遅い速度で着陸する「スローランディング」も実施した。
新富町区長会の河野国夫会長(76)は町内の区長約40人と基地内で騒音の状況を確認。騒音の大きい垂直着陸について、「(着地点の)真上に来るのに時間がかかり、降りる時の音もすごいと感じた」と話した。「静かな夜間は周りの住民は耐えられない。夜間訓練は絶対反対しないといけない」と語気を強め、「国には早く負担軽減策を提示してほしい」と求めた。
同様に基地内で確認した小嶋崇嗣(そうし)町長も垂直着陸時の騒音について、報道陣の取材に「(着地までの)時間が長いということで、今まで慣れた騒音とは違う部分が大きいと思った」と感想を述べ、「スローランディング、垂直着陸で、特に基地に近い地域に対しての騒音対策が必須であり、しっかり議論を詰めていきたい」と語った。
2024年の福岡高裁宮崎支部判決で国からの騒音被害の賠償が確定した「爆音訴訟」の原告団共同代表、岩本譲二さん(77)は基地に隣接する広場で騒音を測定した。通常着陸よりも、垂直着陸とスローランディングの音が大きかったという。「訓練が始まれば音は激しくなるだろう。自分たちの声を届けるには裁判しかない」と話した。
基地周辺には多くの航空機ファンが集まった一方で、抗議の声を上げる住民も。抗議行動に参加した爆音訴訟の原告、海老原司さん(71)は「子や孫を思うと配備そのものに反対だ」と憤った。【塩月由香、下薗和仁】
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