下水道管10.5キロが「劣化深刻」 茨城がワースト2位 全国調査

2025/09/18 09:41 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 埼玉県八潮市で1月に起きた道路陥没を受け、国土交通省が全国の自治体に要請した下水道管の特別重点調査の結果が17日公表され、茨城県内では約10・5キロが、深刻な劣化を示す「緊急度1」と判定された。これは愛知県に次ぎ全国で2番目に長い。

 調査は3~8月、内径2メートル以上で設置・改築後30年以上経過している県管理の下水道管のうち、地盤などの条件が八潮市の道路陥没現場と似ている箇所など約31・5キロを抽出し、テレビカメラで中を調べた。

 緊急度1は原則1年以内の速やかな対策が必要とされ、土浦市▽龍ケ崎市▽牛久市▽ひたちなか市▽かすみがうら市▽神栖市▽東海村▽利根町――の8市町村にあった。また、応急措置を実施した上で5年以内の対策が必要とされる「緊急度2」も約5キロあった。

 一方、県下水道課によると、八潮市の陥没現場に見られた空洞や管路内の土砂の堆積(たいせき)はなく、ただちに陥没の危険があるわけではないとしている。

 対策が必要とされた箇所の工事完了には多大な費用と期間を要するとみられる。県は修繕計画の設計を急ぐとともに、陥没事故を防ぐため、路面下の空洞を検出する調査などを定期的に実施する。

 また、道路に異状を発見した際の相談窓口を設置し、情報提供を求める。連絡先は同課(029・301・4684、4690)。【鈴木敬子】

毎日新聞

社会

社会一覧>