伊藤匠叡王、藤井聡太王座から2冠目奪取に王手 王座戦第3局

2025/09/30 21:43 

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 将棋の第73期王座戦五番勝負(日本経済新聞社主催)の第3局が30日、名古屋市で指され、挑戦者の伊藤匠叡王(22)が藤井聡太王座(23)に103手で勝って2勝1敗とし、奪取に王手をかけた。

 藤井王座がタイトル戦で先に王手をかけられるのは初めて。伊藤叡王は2024年6月に藤井王座から叡王を奪取して8冠独占を崩しており、2冠目の獲得まであと1勝に迫った。第4局は10月7日、神奈川県秦野市の「元湯陣屋」で行われる。

 第1局は藤井王座が制し、第2局も藤井王座が優位に進めたが、終盤に藤井王座が先に崩れて伊藤叡王が勝利した。第3局は互角のまま終盤に突入し、藤井王座の攻めを巧みにかわした伊藤叡王が競り勝った。

 終局後、伊藤叡王は「第1局、第2局は苦しい展開が続いていたが、本局は比較的うまく指せた。第4局はすぐ1週間後になるが、しっかり体調面も含めて準備したいと思います」と手応えを見せつつ、緩むことなく気を引き締めた。

 一方の藤井王座は「(第2局から)残り時間が少なくなってからミスが続いてしまっている。その反省点を踏まえつつ精いっぱい頑張りたい」とうつむきがちに語った。【丸山進】

毎日新聞

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