「交際しないぞ!」 事業費500億円のLNG基地増設、暴排対策会発足

2025/10/02 18:28 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 地上式としては国内最大級の液化天然ガス(LNG)の貯蔵施設「ひびきLNG基地」(北九州市若松区)を増設する西部ガスは2日、工事への反社会的勢力の関与を阻止するため、「暴力団等排除対策協議会」の発足式を開いた。警察や関連する建設会社などから約45人が参加。「我々は暴力団と交際しないぞ!」と決意していた。

 北九州市では、過去に暴力団などの反社会的勢力が、大型工事の利権獲得を狙う事件が相次いだ。警察や民間企業が連携して暴力団排除に取り組んできた。

 式で西部ガス役員は「今回の工事は多くの人が関わる大規模な工事になる。暴力団等の反社会的勢力の排除は極めて重要」とあいさつ。若松署の中島健署長は「引き続き危機感を持ちながら、皆さんと協力していきたい」と述べた。協議会は、工事に関わる全ての事業者に、協議会への加入と暴力団排除に関する誓約書の提出を求める。

 増設するLNGタンクの容量は23万キロリットルで、地上式では国内最大級。既存の2基(各18万キロリットル)と合わせ、総貯蔵量は約59万キロリットルとなる。2029年度上期の稼働を目指し、総事業費は500億円を見込む。【井土映美】

毎日新聞

社会

社会一覧>