東海唯一の常設寄席「大須演芸場」新装10年 東西の落語家駆けつけ
東海地方唯一の常設寄席「大須演芸場」(名古屋市中区大須)が10月、新装開業から10周年を迎えた。東西の落語家も駆けつけて、10日まで記念興行を開催。2日には桂文枝さん(82)らが高座で口上を述べ、「寄席が続くよう多くの人に足を運んでもらいたい」と呼びかけた。
大須演芸場は1965年に開場。2014年に経営難から閉鎖した。施設を改修し、運営主体は一般社団法人となり、15年9月にリニューアルオープンした。
リニューアル時のこけら落とし興行に駆けつけて大須商店街を練り歩いた文枝さん。この日は、落語界に入門した直後、大須演芸場の照明室から三遊亭圓生師匠の落語を聞いたことを振り返り、「ここへ来ると感慨深く、初心に戻れる」と語った。
記念興行初日の鏡開きでは、三遊亭好楽さんのほか、地元の登龍亭幸福さん、支配人の矢崎通也さんらが来場者に祝い酒をふるまった。若手落語家の登龍亭獅鉄さん(35)は「50年後、100年後も演芸場を残す使命感がある」と語る。初日の高座を見守ったバー経営者の樋渡昌寛さん(59)は「ファンが通うことで演芸場の維持につながる」と話した。
記念興行は客席の約200席が連日、満員となっている。柳亭市馬さんや林家正蔵さん、春風亭昇太さんら東西の落語家も出演。最終日の10日には地元落語界をもり立てる登龍亭獅篭さんら一門、講談師の旭堂鱗林さんらが集結する。
問い合わせは大須演芸場(0577・62・9203)。
◇たけしさんもさんまさんも腕磨く
2015年に再生した大須演芸場は、商店街や地域のファンに支えられて10年の節目を刻んだ。
1973年から2014年までは元席亭の足立秀夫さん(24年に90歳で死去)が運営。落語名人のほか、ビートたけしさんや明石家さんまさんらが新人時代に腕を磨いた場所としても知られた。
だが、客足の減少で家賃を滞納したことから閉場。名古屋青年会議所の幹部らは、リニューアルに向けて透明性の高い運営を模索し、一般社団法人「大須演芸場」を設立した。現在は月約70万円の賃料を所有者に支払っており、社団法人の代表理事は家電量販店「エディオン」の岡嶋昇一相談役が務め、理事には大須商店街連盟の堀田聖司会長が名を連ねる。
新型コロナウイルス禍は、クラウドファンディングで危機を乗り切った。客足は回復傾向で、毎月7日間の定席には1000~1200人が来場するという。東京から移住して支配人となった矢崎通也さん(52)は「多くの人に支えられてここまで来た。昨年は黒字ベースで、今後は継続に力を注ぎたい」と話す。【山田泰生】
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