維新の主張は「大きな打撃」 日医会長、連立合意書「非常に厳しい」

2025/10/22 18:38 

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 日本医師会(日医)の松本吉郎会長は22日の定例記者会見で、自民党と日本維新の会の連立政権合意書に盛り込まれた社会保障改革の内容について「非常に厳しい項目が並んでいる」と述べた。また、項目にある、維新が主張してきたOTC類似薬の公的医療保険適用除外は「特に収入が低い方や子育て世帯にとって非常に大きな打撃になる」として、改めて反対の姿勢を示した。

 OTC類似薬は医師の処方箋が必要だが、市販薬に効果や成分などが似ている医薬品。政府は保険適用を見直す検討を始める考えだが、日医は患者が自己判断で市販薬を選ぶことで適切な治療を受けられない可能性があるとして、反対している。

 合意書には、OTC類似薬の保険適用除外のほか、「医療費の窓口負担の年齢によらない真に公平な応能負担の実現」や「医療の費用対効果分析の指標の確立」などの項目がある。松本会長は「(今後の推移を)しっかりと注視し、適切なタイミングで意見を述べる」と述べた。

 一方、高市早苗首相は首相就任会見で医療機関の経営状況が厳しいとして、支援する考えを示している。松本会長は「現状の認識を危機感とともに共有できていることがわかり、非常に心強い。年を越せないのではないかと心配している医療機関もあるため、一刻も早く補正予算を成立させてほしい」と訴えた。【肥沼直寛】

毎日新聞

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