福井県、全職員3500人に聞き取り調査へ 「知事からセクハラ」通報

2025/10/22 20:52 

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 福井県職員が、「杉本達治知事からセクシュアルハラスメントと感じる不適切なメッセージを受け取った」と訴えていたことが22日、判明した。県は今後、全職員約3500人を対象に、杉本知事から類似の行為を受けなかったか聞き取り調査を行う。杉本知事は同日、「職員のみなさんに大きな負担や不安を与え、心からおわび申し上げたい」と陳謝した。

 県庁で記者会見した服部和恵・総務部長によると、公益通報を受ける県の外部窓口に通報があったのは今年4月で、同月下旬に県に報告があった。県は、5月から通報した職員に聞き取り調査し、知事に対しては、6月に通報があったことを伝えたという。その後、県から委嘱された弁護士3人が、9月から特別調査委員として調査しているという。

 服部総務部長は「通報があったことは重く受け止める」と述べる一方、詳細に関しては「プライバシー保護の観点からお答えできない」と繰り返した。

 県の会見後、報道陣の取材に応じた杉本知事はメッセージを送ったことを認めた上で、「重く受け止め、調査に協力する」と頭を下げた。また、「県政が停滞することのないようしっかり県政の課題に取り組んでいきたい」とも述べた。

 メッセージの送信が公務中かプライベートの場かについては、「県の調査に答える」と述べるにとどめた。今後の職員対応については「誤解を招くことのないようにしていく」とし、自身のSNS(交流サイト)についても「関係者にご迷惑をかけないため、本日、運用を停止した」と明らかにした。【萱原健一】

毎日新聞

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