ミャンマー大地震の犠牲者を追悼 鎌倉大仏殿高徳院で 神奈川

2025/11/06 06:15 

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 3月にミャンマーで起きた大地震を受け、鎌倉大仏殿高徳院(神奈川県鎌倉市長谷)で4日夜、犠牲者を追悼する法要が行われた。内戦中の現地の平和を祈る意味も込められ、日本や在日ミャンマーの僧侶が読経した。企画した同市の医師、林健太郎さん(51)は「3500人を超す犠牲者の追悼と内戦の早急な終結を祈りたい」と話した。

 林さんは2004年から「国境なき医師団」に参加し、ミャンマーで人道支援団体を発足させた。3月28日に地震が発生すると4月に現地入りし、その後も犠牲者が多かったザガイン市を拠点に支援活動を続ける。

 同市では内戦の避難民や僧侶など、多くの人が命を失った。寺院の倒壊もあった。仏教徒が多いミャンマーでは鎌倉の大仏がよく知られているといい、林さんは在日の僧侶らに呼び掛けて追悼の機会を設けることにした。

 この日は鎌倉大仏の前で、在日ミャンマー人の僧侶3人も読経を上げた。宇都宮市の女性画家、umi.さん(33)は、ミャンマーの国鳥・クジャクをイメージした絵の中心に梵字(ぼんじ)を描き入れ、その場で絵画を奉納。使用した絵の具には、現地の地震で倒壊した瓦礫(がれき)の粉が使われた。

 林さんは「今回の法要で改めて身が引き締まり、現地での支援活動への決意を新たにした」と語った。近くインターネット上でクラウドファンディングを立ち上げ、約1000万円を目標に寺院の再建費用を募るという。【福沢光一】

毎日新聞

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