永瀬九段が2期連続で藤井王将に挑戦 A級順位戦も5勝全勝で首位快走

2025/11/17 20:52 

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 藤井聡太王将(23)への挑戦権を争う第75期ALSOK杯王将戦リーグ(毎日新聞社、スポーツニッポン新聞社特別協力、ALSOK特別協賛)の対局が17日、東京都渋谷区の将棋会館で行われ、永瀬拓矢九段(33)が菅井竜也八段(33)に95手で勝ち、無傷の5連勝で単独1位を確定させ、最終局を待たずに2期連続3度目の挑戦権を獲得した。菅井八段は2勝3敗で20日の最終局に臨む。

 永瀬九段は今年、藤井王将とはタイトル戦で3度顔を合わせ、王将戦と名人戦は1勝4敗、王位戦は2勝4敗で敗れている。2日制のタイトル戦で4回目の挑戦を決め、終局後に「前期リーグ(5勝1敗)以上のスコアが残せてよかった。いい形でリーグを指すことができた。最近は形勢がよくなってから崩れず、安定した終盤を指せている」と挑戦の喜びをかみしめた。

 今期リーグでは、初戦で佐々木勇気八段(31)に快勝するとその後も白星を積み重ね、他の棋士と2勝差以上を付ける独走状態に入った。名人挑戦権を争うA級順位戦でもただ一人5戦全勝で首位を快走しており、他を寄せ付けない強さを見せている。

 藤井王将からタイトルを奪取できない中、伊藤匠叡王(23)が10月に藤井王将から2冠目となる王座を獲得している。永瀬九段は「藤井王将は、伊藤叡王と読みが合わず、相性が悪かったと感じた。伊藤さんを見習って拮抗(きっこう)した戦いにしたい」と闘志を燃やした。【丸山進】

毎日新聞

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