ミャンマー人留学生、長井さん遺族と対話 反政府デモ取材中に射殺
ミャンマーからの留学生が多く学ぶ愛媛県今治市の今治明徳短大で11日、かつて同国で反政府デモを取材中に治安部隊に射殺された同市出身のジャーナリスト、長井健司さん(当時50歳)の妹・小川典子さん(66)を招いた特別講義があった。留学生らにはなじみの薄い事件だったが、民衆の思いを懸命に伝えようとした姿を知り、「ミャンマー人として申し訳ない」「今も母国で平和を目指す仲間を私たちも支えたい」との声が聞かれた。
学生301人のうち91人がミャンマーからの留学生という同短大。愛媛や今治について学ぶ「地域社会論・地域交流演習」の一環で、曽祖父も採石事業者として特産の大島石の販路拡大に貢献した長井健司さんの人生を身近に感じてもらおうと企画した。
軍事政権下のミャンマーで2007年9月、大規模な反政府デモを取材中に銃撃された長井さん。講義では事件に迫ったニュース映像を紹介後、同市在住の小川さんが登壇した。
長く所在不明になり、23年にようやくミャンマーから返還された長井さんのビデオカメラを手にした小川さんに対し、ミャンマーからの留学生は「政府は責任を取らなかった」「申し訳ない気持ちになっています」と口々に語った。「長井さんが取材したきっかけは」と尋ねた留学生の女性(23)に対し、小川さんは「兄はミャンマーに関心を持ち続けていました。取材でタイに滞在中、『大変なことになっている』と聞いてすぐに乗り込み、激しいデモに直面し……。残念なことに死亡しましたが、(最期の姿が)全世界に伝えられ、ミャンマーの惨状を知らせることができました」と静かに語りかけた。
ミャンマーは反軍政の武装勢力と国軍との戦闘が現在も続き、10代から20代のZ世代による武装組織が新たに反軍政の戦いに加わっている。留学生の男性(28)は「同じ世代が命をかけて戦っていて、平和な国で楽しく暮らす自分が恥ずかしいという思いもある。彼らを支えていきたい」と語った。
地域によっては空爆が続き、留守家族や友人を心配する声も。「平和になったら(どうするか)」との教官の問いに、全員が「帰りたい」と声をそろえた。【松倉展人】
-
くつろぐ姿はまるで人間 冬の恒例「カピバラのお風呂」 愛知・豊橋
愛知県豊橋市の豊橋総合動植物公園(のんほいパーク)で、冬の恒例行事「カピバラのお風呂」が人気を集めている。 約40度に設定されたお湯を楽しんでいるのは3頭の…社 会 1時間前 毎日新聞
-
京都市が2050年までに目指す姿は 「基本構想」を可決・策定
わたしたち京都市民は、京都市が、わたしたちと世界中のあらゆる人々にとって、歴史と文化を介して人間性を恢復(かいふく)できるまち、自然への畏敬(いけい)と感謝の…社 会 2時間前 毎日新聞
-
坂口氏「社会の関心深める」北川氏「実感わいた」 ノーベル賞受賞
受賞から一夜明けた11日、生理学・医学賞の坂口志文氏と化学賞の北川進氏はストックホルム市内で記者会見した。 坂口氏は「受賞が社会的関心や理解を深めることにな…社 会 9時間前 毎日新聞
-
横須賀死亡事故 米兵男性を書類送検 過失運転致死容疑 神奈川県警
神奈川県横須賀市で4月に乗用車でオートバイの男性をはねて死亡させたとして、県警横須賀署は、米海軍横須賀基地所属の米兵の男性(32)を自動車運転処罰法違反(過失…社 会 11時間前 毎日新聞
-
「生活費欲しかった」 銅線窃盗繰り返した疑い 技能実習生4人逮捕
金属買い取り業者の敷地に侵入して銅線などを盗んだとして、福岡県警などは11日、無職、グエン・ヒュー・チュオン容疑者(26)らベトナム国籍の技能実習生の男性4人…社 会 11時間前 毎日新聞













