<1分で解説>国際卓越研究大学、第2回公募の候補校は?

2025/12/20 12:21 

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 文部科学省は19日、「国際卓越研究大学」の2回目の公募で、東京科学大と京都大を候補に選んだと発表しました。東大はまだ審査が続くそうです。1分で読めて役に立つ「サクッとニュース」、今回は「国際卓越研究大学の候補選定」について解説します。

Q 国際卓越研究大学ってどんな大学なの?

A 国際卓越研究大学は、世界最高レベルの研究を目指す日本の大学のことです。政府が特別な助成をして、研究力を高めることを目指しています。

Q 今回候補に選ばれた東京科学大はどんな大学なの?

A 東京工業大と東京医科歯科大が統合してできた新しい大学です。2024年10月に発足しました。東京科学大は今年度中に正式に認定される見込みです。

Q ところで、政府の助成ってどんなものかな。

A 政府が設立した10兆円規模の大学ファンド(基金)の運用益から、選ばれた大学にお金が助成されます。東京科学大は2026年度に百数十億円の助成を受ける予定です。東京科学大の大竹尚登理事長は「統合なくして今日の日はなかった。本当にありがたい」と話しています。

Q 京都大はどんな計画を立てているの?

A 京都大は、たくさんあった小さな講座を数十の研究領域にまとめる「デパートメント制」を導入します。海外の大学やファンドと協力して、世界レベルのスタートアップ企業を生み出す計画もあります。研究力の強化に向けた計画が具体化したのを26年度末までに確認してから認定される予定です。

 京都大の湊長博学長は「できるだけ速やかな認定を目指す」とコメントしています。

Q 東大はどうして認定されなかったの?

A 東大は「10年で世界トップ10の研究大学になる」と目標を立てましたが、計画を実行できるかどうかがはっきりしないため、審査が続くことになりました。東大では2025年11月に東大病院の医療機器選定を巡る贈収賄事件も明るみに出ていました。

Q 今回、他に応募した大学は?

A 大阪大、早稲田大、九州大、筑波大、名古屋大は今回の審査で選ばれませんでした。

 24年に第1号として東北大が選ばれました。3回目の公募があるかどうかは今のところわかっていません。

毎日新聞

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