「救急車が何台も」 横浜ゴム三島工場の刺傷事件 負傷者15人に

2025/12/26 20:07 

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 26日午後4時半ごろ、静岡県三島市南二日町にある横浜ゴム三島工場から「何者かに刃物で5、6人が刺された。液体をまかれた」と119番があった。富士山南東消防本部三島消防署などによると、20~50代の男性従業員15人が負傷した。搬送時は全員意識があったが、うち5人は重傷の可能性があるという。県警三島署は、午後4時ごろに28歳の男性を刃物で刺したとする殺人未遂容疑で自称三島市中、職業不詳の小山雅貴容疑者(38)を現行犯逮捕した。認否は明らかにしていない。

 同署によると、工場の従業員らが小山容疑者を取り押さえ、駆けつけた警察官に引き渡したという。捜査関係者によると工場関係者との情報もある。

 現場は東海道新幹線三島駅から南東に約2キロ。横浜ゴムは1917年創立の国内大手タイヤ・ゴムメーカー。同社のホームページなどによると、三島工場の従業員は2024年12月時点で987人。主に乗用車用やライトトラック用タイヤを生産している。勤務は2交代制で、事件が起きたのは昼の勤務が終わった頃とみられる。

 近くで商店を営む60代の女性によると、午後4時半過ぎからパトカーや救急車が何台も工場内に入っていったという。その後も周囲に規制線が張られるなど物々しい雰囲気に包まれたと証言する。「工場から出てくる従業員は落ち着いた様子だったので、事件と聞き驚いた。容疑者が捕まってよかった」と話した。【藤渕志保、金森崇之、三浦研吾】 

毎日新聞

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