前福井知事のセクハラ、不同意わいせつなどの恐れ 調査報告書を公表

2026/01/07 18:29 

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 福井県の杉本達治前知事(63)が、複数の県職員へのセクシュアルハラスメントに当たるメッセージの送信を認めて辞職した問題で、県から委嘱された弁護士3人の特別調査委員による調査報告書が7日、公表された。報告書は、約1000通のメッセージを含め、女性職員4人への言動がセクハラに当たると結論づけた。

 その上で、言動の中にはストーカー規制法違反や不同意わいせつの疑いが否定できないものもあり「責任は重大と言わざるを得ない」と断じた。

 調査委員は2025年9月~26年1月、教員や警察官を除く全ての県職員約6000人を対象にメールで情報提供を呼びかけ、杉本氏や被害女性らに話を聞くなどした。

 報告書によると、セクハラが起きていたのは07年7月から25年12月まで約18年の間だった。

 杉本氏からの無料通信アプリ「LINE(ライン)」やメールのメッセージを調べたところ「愛してる」「いま、なぜか無性に○○ちゃんを抱き締めたいよ」など、セクハラを裏付ける内容のものが約1000通に上った。調査委員は「嫌がる相手に、しつこく性的嫌がらせを続けることに執着している」と批判した。

 また、調査では被害者から身体的な接触を訴える3件の証言も得た。杉本氏は①飲食店で「触っていい?」と言いながら被害者の太ももを触った②懇親会の席で真向かいに座っていた被害者の両足の間に、足を入れ絡めた③飲食後のごみの始末をしていた被害者の背後からスカートの中に手を入れ、太ももの裏とでん部を触った――という。

 これらの証言について、調査委員は「日時、場所が詳細で不自然な点はみられず、接触の一部、または前後の状況が杉本氏のメッセージなどで裏付けされているので、信用性が高い」と指摘。「触ったり意図的に足を絡めたりしたことはない」などの反論は信用できないとした。

 このため、こうした杉本氏の言動が、男女雇用機会均等法や人事院規則上のセクハラに当たるのは「明らか」と判断した。さらに、メッセージで暗に性的な関係を繰り返し求めたことなどは、ストーカー規制法のつきまとい行為の可能性があるとした。

 身体的な接触行為については「いわゆる痴漢行為に及んだことがうかがえ、刑法上の不同意わいせつに触れる可能性も否定できない」とまとめた。【萱原健一、高橋隆輔、島袋太輔】

毎日新聞

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