衆院解散に向けてドタバタ 選挙カーに問い合わせ殺到
神奈川県大井町で選挙カーのレンタルなどを手がける会社「グリーンオート」では、次期衆院選に向けた動きが慌ただしくなっている。
9日深夜に高市早苗首相が解散検討の報道が出ると、翌日には議員や秘書らから50件ほどの問い合わせが殺到。納車までの期間が短い中、急ピッチで準備が進められている。
14日に受け付けを開始し、ほぼ半日で50台の予約がすべて埋まった。予約を締め切った15日も、選挙カーを探す議員らからの電話が鳴りやまなかったという。選挙カーの納車は通常、公示の2日前。27日公示の可能性もあり、やぐらや音響機材などをくみ上げるのに1台で数日かかるため、早期の受け付け開始に踏み切った。
同社では選挙カーを15年ほど扱うが、首相が解散を明言する前に予約を受け付けるのは異例という。車両販売や車検工場など社内の他の部門の従業員も総動員して、フル稼働の状態だ。
若狭侍郎社長(39)は「(選挙カー探しに)さまよっている方が結構いた。一回断ってもまた数時間後に『どうにかなりませんか』と電話をかけてくる人も。こういうのは初めて」と話す。「もう1週間あれば、工場をフル稼働してさらに10~20台作るが、27日に間に合う台数しか出せない」と期待に応えられないことを残念がる。
これまでの解散総選挙では、納車の10日前には外観のデザインがそろっていたが、今回は2陣営しか準備できていないという。立候補を目指す側のドタバタぶりも垣間見えた。
若狭社長は「有権者に街頭演説をしっかり見ていただき、それが投票行動につながるといい」と語り、選挙カーの役割に期待している。その一方で、「このままでは納車が間に合わない陣営も出てくるのでは……」と気をもんでいる。【後藤由耶】
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