プルデンシャル生命、社員が詐取した23億円の弁済は「未定」

2026/01/16 21:15 

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 プルデンシャル生命保険は16日、100人超(退社済み含む)の営業社員が、約500人の顧客から計31億円以上をだまし取るなどの不正行為をしていたと発表した。営業社員が顧客と個人的な信頼関係を結び、架空の投資商品や高リスクの金融商品を紹介して損失を生じさせていた。被害総額の7割に当たる約23億円が返金されていないが、同社が弁済するかは未定だ。

 同社によると、熊本支社に所属していた20代男性の元社員(2022年12月退職)は21年1月~25年3月、複数の顧客に対し、プルデンシャル社員のみが利用できる社員持ち株制度と偽り「社員しか買えない株がある。絶対利益が出て元金は保証するから金を預けてくれないか」と持ちかけ、3人から計約720万円をだまし取った。

 首都圏第八支社(東京都)の50代男性の元社員(19年12月退職)は17年12月~22年2月、顧客の保険料を立て替えた後、立て替えた金額より約2万5000円多く顧客に請求し受け取った。

 汐留支社(東京都)の30代男性の元社員(23年5月退職)は17年5月~23年12月、複数の顧客に架空の金融商品への投資を持ちかけ、プルデンシャルの社名入り書面を利用して4人から計約5300万円を受け取った。

 プルデンシャルはこの3件で生じた被害については、事実関係を確認のうえ被害補償の対応を進める。

 一方、本来の保険業務とは別に、社員が顧客に対し無認可の金融商品を紹介して出資金などをだまし取るケースが多数見つかった。106人の社員が498人の顧客に損失を与え、不正に受け取った金額は総額30億8000万円に上る。

 このうち7億9000万円は社員が返済した。残る22億9000万円をプルデンシャルが弁償するかどうか同社は明示していない。

 24年6月に元社員が詐欺容疑で逮捕されたのをきっかけに同年8月から社内調査をしていた。

 問題の責任をとって間原寛社長が2月1日付で辞任する。後任にはグループ会社のプルデンシャルジブラルタファイナンシャル生命保険の得丸博充社長が就く。

 プルデンシャルは「被害を受けられた方をはじめ、お客さまおよび関係者の皆さまに多大なるご迷惑とご心配をおかけし深くおわび申し上げます」としている。

 同社は米東部ニュージャージー州に本社を置く金融サービス大手「プルデンシャル・ファイナンシャル」の日本法人で、1987年に設立された。24年度末時点で従業員数は約6600人。約140の営業拠点がある。【山口智】

毎日新聞

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