生活保護で不適切処理、対象者の死亡発見遅れたケースも 高知・南国

2026/02/12 15:18 

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 高知県南国市は12日、生活保護業務で不適切な事務処理を長年行っていたと発表した。市福祉事務所のケースワーカー2人(1人は異動済み)が2021~25年、生活保護を受給する139世帯について、規定の訪問や必要な記録書類の作成などを怠っていた。訪問を怠ったことで、対象者の死亡発見が遅れたケースも出ていた。今後2人の処分を検討する。

 同市では、対象となる約700世帯を8人で分担して定期的に訪問している。しかし、そのうちの2人は、訪問をしなかったり、訪問後の記録を作成しなかったりした。転居した世帯の転出先への移管処理を怠ったり、収入申告書の確認をせずに本来の支給額との過不足が生じたりしたケースもあった。

 1人が担当していた世帯では、24年11月に訪問し、次は25年2月に訪問する規定だったが行かなかった。同4月に担当を引き継いだもう1人は6月の訪問を予定。しかし、5月下旬に「水道料金が未払いになっている」と上下水道局から連絡があり、6月に警察が部屋で亡くなっている対象者を確認した。親族によると、亡くなったのは24年11月下旬ごろと推定されるという。

 不適切処理は21年7月ごろから始まったとみられる。23年9月、ケースワーカーを指導する査察指導員に「2人の作業が遅れている」との情報があり、24年5月、2人に早く処理するよう指示した。しかし、その後も事態は改善されなかったという。市は25年10月から本格的に対応に当たり、現在では問題は解消されている。

 記者会見した平山耕三市長は「職員の不適切な処理はもとより、組織の取り組みも不十分だった。組織を挙げて再発防止に取り組む」と謝罪した。【小林理】 

毎日新聞

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