博物館収蔵品の「廃棄」基準、反対相次ぎ再検討へ 文化庁有識者会議

2026/02/24 20:06 

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 博物館法に基づく「博物館の設置及び運営上の望ましい基準」の改正案を審議する文化庁の「博物館ワーキンググループ」が24日、開かれた。改正案が求める資料管理の在り方に「廃棄」が含まれることに対し、複数の専門家から削除を求める意見が相次いだ。予定していた取りまとめは行わず、座長が文化庁と「廃棄」の文言の削除を含め、再検討することになった。

 改正案は2022年の博物館法の大規模改正を受け、ワーキンググループで昨年から審議。昨年11月~今年1月にパブリックコメント(意見公募)にかけられた改正案には、各地の博物館で収蔵庫の収容能力を超えた資料を抱えている問題を踏まえ、「(博物館は)資料の再評価に基づく交換、譲渡、貸与、返却、廃棄等を含めた資料管理の在り方について検討するよう努める」との文言が加えられた。

 文化庁はこの日、パブリックコメントで「『廃棄』は削除する、あるいは穏当な表現に修正すべきだ」「『廃棄』は、例外的措置であり、最後の手段であることを強調する文言を追加すべきだ」などの意見が寄せられたことを説明。その上で「特に廃棄について検討する場合には、多様な関係者の意見を聴きつつ、長期的かつ総合的な見地から慎重に行う」との一文を追加した修正案を示した。

 修正案に賛成の意見もあったが、複数の専門家は廃棄に至る処分の基準が存在しないことなどを理由に、廃棄の明文化に反対した。ワーキンググループは座長の松田陽・東京大准教授に文化庁との調整を一任した。【高島博之】

毎日新聞

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