地震調査委「スロースリップ続発、ひずみ蓄積か」 青森震度5強

2026/04/22 10:16 

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 政府の地震調査委員会は21日、三陸沖で20日に発生したマグニチュード(M)7・7の地震を受けて臨時会を開いた。委員長の小原一成・東京大名誉教授は会合後の記者会見で、震源域周辺でプレート同士がゆっくりずれ動く「スロースリップ」が断続的に発生していたことを明らかにし、「スロースリップが進行することで(プレートの)固着域にひずみが少しずつたまり、今回の地震が起きた可能性はある」との見解を示した。

 調査委によると、地震は太平洋プレートと陸のプレートの境界で起きた。震源域周辺では、2025年末からスロースリップに伴って起きることが多い「低周波微動」が断続的に観測されていたという。

 今回の震源域の南側では25年11月9日にM6・9の地震が発生しており、この時期からスロースリップの活動が活発化したと考えられるという。

 小原氏は「今回の地震を直接的に引き起こしたスロースリップは認められなかった」とした上で「スロースリップは周辺にひずみを加える。積み重なると大きな地震につながることもある」と指摘した。

 一方、今回の震源は、1968年に死者52人を出した十勝沖地震(M7・9)の震源域の南部に当たる。北部では25年12月8日に青森県東方沖地震(M7・5)が起きているが、その中間の領域では94年に三陸はるか沖地震(M7・6)が起きて以降、しばらく活発な地震活動がない。小原氏は、この領域について調査委の審議で「割れ残りがあり、今後のリスクがかなり高いのではという議論があった」と明かし、「今後の活動の推移を十分注視したい」と警戒感を示した。

 調査委によると、今回の地震で岩手県普代村の観測点が東に約8センチ移動するなど、東北地方の広い範囲で地殻変動が観測された。地震発生以降、震源域周辺ではこの地震も含め最大震度1以上の揺れが21日午後3時までに12回起きている。

 調査委は、青森県東方沖と岩手県沖北部で30年以内にM7~7・5程度の地震が発生する確率を最高ランクの「90%程度以上」と評価していた。【岡田英】

毎日新聞

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