自転車「青切符」、導入1カ月で2147件摘発 指導警告も増加

2026/05/14 10:08 

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 警察庁は14日、自転車の交通違反に「青切符」を交付して反則金を科す「交通反則通告制度」での取り締まり状況(暫定値)を発表した。4月中に15種類の違反で2147件が摘発され、一時不停止やスマートフォンを使う「ながら運転」など五つの違反が全体の97%を占めた。「赤切符」を含む摘発件数は前年同月比で2074件(41%)減の2980件となり、このうち7割が青切符だった。

 自転車の交通違反は赤切符などの刑事手続きで処理されてきたが、処理が迅速化できる青切符が4月に導入され、4月末現在の状況を警察庁が初めて集計した。

 青切符の違反別では、一時不停止846件(39%)▽ながら運転の携帯電話使用等(保持)713件(33%)▽信号無視298件(14%)▽遮断踏切立ち入り156件(7%)▽逆走の通行区分違反(右側走行)63件(3%)――の5種類が大半を占めた。

 その他は10種類で71件(3%)。道路交通法で「車両」と位置づけられる自転車は原則車道走行で、歩道を走ると通行区分違反に当たるが、実際にこの違反で摘発されたのは5件。2人乗りの乗車・積載制限違反は5件だが、子供乗せ自転車の後部座席に小学生以上を乗せて摘発されたケースはなかった。

 他には、ブレーキのない自転車で走行する制動装置不良は25件、無灯火5件、傘差し運転4件、イヤホン装着1件、並進禁止違反2件などがあった。

 違反別では、ながら運転の増加が目立つ。前年1年間の摘発は、一時不停止(53%)と信号無視(33%)が全体の8割超を占め、携帯電話使用等(保持)は1%しかなかったが、導入後は2番目に多くなった。ながら運転は重大事故につながるため、取り締まりを強化したという。

 都道府県別では、東京501件、大阪267件、愛知257件、埼玉223件、京都158件の5都府県で100件を超えた。19県が5件以下で、0件は秋田、山形、三重、徳島、長崎、熊本、沖縄の7県だった。

 主な摘発事例は、警察官が警告したにもかかわらず、一時不停止や逆走、ながら運転を続けたり、違反で歩行者を立ち止まらせたりしたケースという。

 警察庁は青切符の導入前後で、基本的な取り締まりの考え方は変わらず、まずは指導警告をし、悪質・危険な場合に青切符を交付するとしている。4月の指導警告票交付数は前年同月比3万5222件(35%)増の13万5855件だった。違反別では一時不停止(26%)、無灯火(15%)、逆走(10%)、並進禁止違反(8%)の順に多かった。

 警察庁は「摘発件数が減ったのは、青切符の導入で安全運転への意識が高まった可能性がある。一方、新制度の周知に力を入れたため、指導警告は伸びた。ルールの周知や適切な運用に努めたい」としている。【深津誠】

毎日新聞

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