“ゆりかご”は安全網 慈恵病院長「愛着障害」など背景に理解を

2026/05/26 15:46 

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 熊本市の慈恵病院が設置する赤ちゃんポスト「こうのとりのゆりかご」の2025年度の預け入れは7人と、24年度の14人から減少した。乳幼児を預けざるを得ない女性たちの事情は依然複雑で、蓮田健院長は「ゆりかごは赤ちゃんの命と健康を守るためのセーフティーネット。無責任だという批判もあるが、発達や愛着障害なども含め女性たちが抱える背景を理解してほしい」と求めた。【日向米華】

 慈恵病院では2007年に国内で初めて、親が育てられない乳児を匿名で受け入れる「こうのとりのゆりかご」を設置。以来25年度までに計200人の乳幼児を受け入れてきた。25年度は東日本からの預け入れはなく、蓮田院長は東京都の賛育会病院でも赤ちゃんポストが設置されたことなどを減少の要因の可能性として挙げた。

 市の報告書によると、預け入れの理由は生活困窮や育児への不安などさまざまだ。蓮田院長は発達・知的障害、養育者との人間関係で愛着がうまく形成されない「愛着障害」について言及し、「相談が苦手だったり自身が取った行動でどうなるかという予測力が低い特性がある。また、親から愛されて育っていればこんなことになっていなかった事例ばかりだった」と預け入れの背景を振り返った。

 7人の中には就学前の幼児1人も含まれた。蓮田院長は「途方に暮れた人を保護する意味では赤ちゃんとの区別はない」との見解で、「本当はゆりかごや内密出産がなくても、相談や保護ができるシステムを作るべきであって、裏を返せば(支援体制に)不備があるということだ」とも指摘した。

毎日新聞

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