青森・陸奥湾でカマイルカ回遊ピーク 150頭の大群に遭遇
青森県の津軽半島と下北半島に囲まれた陸奥湾で、野生のカマイルカの回遊がピークを迎えている。イルカの生態を研究している清川繁人・青森大教授の漁船による調査ツアーに記者も同行した。
24日、船は蟹田港(外ケ浜町)を出港し、30分ほど進んだ平舘(たいらだて)海峡付近でイルカの大群に遭遇した。
背びれが鎌のような形をしているカマイルカだ。
数頭がそろって勢いよくジャンプ。船の近くにやってきて並走するイルカもいる。他にも波間に黒い背びれが見え隠れし、「150頭はいるでしょう」と清川教授は話した。
なぜ、これだけ多くのイルカが陸奥湾に来るのか。
清川教授によると、八甲田の山々から流れ込む栄養豊富な雪解け水のおかげで、好物のイワシが湾内に豊富だからだという。シャチなどの天敵がおらず、安心して子育てできる環境であることも理由だ。山陰から北陸にかけての日本海沿岸で冬を過ごしたイルカが春に陸奥湾に入り、繁殖する。
今年は4月上旬に第1陣が来たが、その後の目撃情報は例年より少なかった。その理由について、清川教授は北陸の日本海沿岸でイワシが豊漁だったことを挙げる。餌が豊富な海域にイルカがとどまり、北上するのが遅くなったのではと推測する。
イルカは10~17度の低い海水温を好み、それを上回ると北へ移動する。陸奥湾から北海道沖に移動するのは例年6月半ばごろだ。
「イルカの回遊は、餌の魚や海水温、気象などが関係する。それらをトータルでとらえ、地球環境の変化をみたい」。清川教授は調査を続ける。【足立旬子】
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