クマ頭数、統一調査で正確把握へ 環境省 26年度は東北・新潟
全国的にクマによる被害が増加する中、環境省は6月30日、全国統一の方法での個体数推定に向けた調査を始めた。これまで各地で異なる時期や手法で行われていたものを統一することで、より正確な頭数を把握して適正な捕獲目標数を定める。2026年度は特に被害の多い東北6県と新潟県で調査を進め、生息地や県ごとに推定個体数を示す予定だ。
◇2手法の組み合わせ
30日は同省の委託業者が仙台市内の国有林に入り、調査用のカメラやクマをおびき寄せる蜂蜜と赤ワインを混ぜた誘引物などを設置した。
調査は、個体識別を行う局所的だが高精度な手法と、個体識別をせず頭数のみを広範囲で数える二つの手法を組み合わせる。これにより、個体数推定の精度が上がるという。
この調査のため、東北と新潟県で計800台以上のカメラを設置。通過したり、誘引物におびき寄せられたりしたクマを撮影。ツキノワグマの特徴である胸にある半月状の模様の違いで識別する。
26年度は7月中にカメラの設置を終え、約3カ月撮影した後にデータを回収。27年3月の推定個体数公表に向け、分析を進める。
◇都道府県ごとの捕獲目標数設定へ
政府が3月に示したクマ被害対策ロードマップでの推定個体数は、東北で1万9237頭などとなっている。より実態に近い推定個体数を調査を基に導き出し、関係者と協議の上、都道府県ごとの捕獲目標数を設定する見通しだ。
環境省鳥獣保護管理室の高橋優室長補佐は「地域ごとにこれぐらいの個体数であれば人とのあつれきが減る、というのを見極めて個体数を減らしたうえで、人間側も柿の木を切ったり、ごみを適切に処分したり誘引物を除去することなどでクマによる人身事故が減っていけば」と話した。【山中宏之】
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