キプチュンバ、「伏兵」若林宏樹振り切りV 実力示す 別大マラソン

2025/02/02 17:18 

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 ◇陸上 別府大分毎日マラソン(2日、高崎山・うみたまご前発ジェイリーススタジアム着)

 ◇ビンセント・キプチュンバ(ケニア)=2時間6分1秒(男子優勝、大会新)

 出場選手トップの自己記録(2時間4分28秒)を持つキプチュンバが、追いすがる若林宏樹を最後は振り切った。手にした記録は、大会新。実力通りの力を示し、「非常に体調は良く(好記録の)準備ができていた」と自信をのぞかせた。

 ペースメーカーが外れた30キロあたりから、若林ら日本選手と先頭争いを展開した。その後に若林とデッドヒートになり、40キロ過ぎで一度は若林に先頭に立たれたが、41キロ過ぎでスパートをかけ、勝負を決めた。

 レース全体でも伏兵ともいえた若林が終盤までピタリとつけ、プレッシャーをかけていたことには「いいタイムを出すために、むしろ一緒に引っ張り合えた。ストレスを感じることはなかった」と余裕の表情。だが、若林の健闘ぶりには「本当は38キロで引き離そうと思ったけど、彼(若林)も非常に強かった」とたたえた。

 自己ベストを出した2021年ロンドン・マラソン後に膝を痛め、長く低迷。ここにきてようやく復調への「光」を見いだしている。

 ケニアには、オリンピックで16年リオデジャネイロ、21年東京大会2連覇のエリウド・キプチョゲのように30歳を過ぎても第一線で活躍するランナーもいる。次回のレースは未定としつつ「年齢を重ねたら終わり、というわけではない。どんどん向上したい」と意気盛んだった。【岩壁峻】

毎日新聞

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