◇陸上　別府大分毎日マラソン（２日、高崎山・うみたまご前発ジェイリーススタジアム着）

　◇大塚祥平（九電工）＝２時間６分３８秒（男子３位）

　２時間６分３８秒の自己新記録をマークしながら、大塚祥平は「タイムより負けたことが悔しい」と、３位になったことを悔しがった。

　昨年５月には５０００メートルの自己ベストをマーク。課題としていたスピードも克服してきており、今回の別大マラソンに向けて特別な練習を積んだわけではなかったが「不安要素はなく、調子がいいんじゃないかと思っていた」と状態良く臨んでいた。

　４人に絞られた先頭集団から３５キロ過ぎに、ビンセント・キプチュンバと若林宏樹が飛び出した際には「上りというのもあって、ハム（ストリング＝太もも裏）がつりそうになったので無理してつくことができなかった」と、優勝争いからは脱落。しかし粘り続け、自己記録を１９秒更新した。

　大分市出身。大分東明高時代には、２０１３年大会を沿道で応援した経験もある。九電工入社１年目の１８年以来となる７年ぶりの別大マラソンに「名前も呼んでもらって、知り合いも沿道に来てくれていて力になった」となじみのコースで、地元の後押しも受けていた。

　今年９月に東京で開かれる世界選手権の参加標準記録となる２時間６分３０秒を切ることはできなかった。日本選手トップも若林に奪われ「いい準備はしてきたけど、学生に負けたのは本当に悔しい」と、実業団選手としてのプライドをにじませた。【藤田健志】