若林宏樹、改めて現役引退を表明 周囲は「続けて」 別大マラソン
2日に行われた第73回別府大分毎日マラソン(毎日新聞社など主催)で、箱根駅伝を沸かせた一般参加の若林宏樹選手(22)=青山学院大=が日本勢最上位の2位に入った。学生時代にはマラソン出場経験がなく、大学卒業後は競技からの引退を明言しているため、今大会が「最初で最後のマラソン」。殊勲の快走に周囲からは「引退しなくても……」との声も聞かれた。
「10年間の陸上人生を締めくくる良いレースになった。すべての力を出し切れた」。日本記録を上回る自己記録を持つビンセント・キプチュンバ選手(34)=ケニア=にわずか6秒遅れのフィニッシュ。若林選手は達成感に浸った。
箱根駅伝の山上りに憧れ、「山の神」になりたいと青学大に進学した。元々上りに自信があり、1年目から箱根駅伝で5区に出走することを目指してトレーニングを積んだ。憧れは現実となり、4年間で3回の山上り。「山の神」をもじって付けられた「若の神」の愛称で知られ、最終学年を迎えた今年は区間新記録で青学大の連覇に大きく貢献した。ファンからは「若様」とも呼ばれた。
大学駅伝界でも、記録が出やすい冬場には自己記録更新のためハーフマラソンなどに出場する選手が多いが、若林選手は箱根駅伝、中でも山上りの5区にすべてをささげた。別大マラソンは出身地の和歌山県の陸上関係者に「県記録の更新を」と懇願されて出場した。4月からは大手生命保険会社に一般就職し、視野を広げるつもりだ。
ところが、今大会で記録した2時間6分7秒は、9月に東京で開催される陸上世界選手権の参加標準記録を突破しているため、周囲はやきもきしている。
指導する青学大の原晋監督は「東京世界陸上に選ばれるのであればチャレンジしたいとは思う」と話し、日本陸連幹部も「代表に選ばれる権利は持つ」とした上で、「この後も続けることができたらよかったが……」と複雑そうな表情を浮かべた。
だが、若林選手はレース後の記者会見で「やめると決めたからこそ出た記録。大学4年間以上に熱意を持って競技に取り組むことはできない」と改めて現役引退を表明した。「山あり谷ありの陸上人生だったが、諦めずに走り続けて本当によかった」。「若の神」は、大学4年生の顔に戻ってニカッと笑った。【磯貝映奈】
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