神戸「ベスメン」で相手を圧倒 監督は現状に満足せず ACLE

2025/02/11 23:00 

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 ◇アジア・チャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)1次リーグ第7戦(11日)

 ◇◯ヴィッセル神戸4―0上海海港●

 リーグ連覇の歓喜に沸いた日から、約2カ月。まだ残り香も漂ってきそうなホームスタジアムで、神戸のアジアでの戦いが再び始まった。危なげなく勝利し、1次リーグ突破を決めた。

 今季初戦となった8日の富士フイルム・スーパーカップの広島戦から中2日。0―2で完敗した試合で後半途中までベンチに温存した大迫勇也、武藤嘉紀らをこの日は先発に起用した。現状のベストとも言える布陣で相手を圧倒した。

 高い位置から圧力をかけ、縦に速く攻め込む。スタイルは不変で、連係は円熟味がある。前半11分、酒井高徳の大きなサイドチェンジから、汰木康也が仕掛けて中央へクロス。これをゴール前で武藤が足元で収め、相手GKの股の間を通して先制した。後半も鍬先祐弥、汰木が続けて得点し、早々に試合を決定づけた。

 まずはアジアの次のステージに駒を進めた。それでも、シーズンを展望すれば不安要素はいくつもある。シーズン序盤から過密日程が待ち受ける中、昨季11得点の宮代大聖や中盤で躍動した井手口陽介らは広島戦に続いてベンチ外。試合ごとの選手の入れ替えは必須だが、出場したのは全て既存の選手で新戦力はゼロ。神戸の戦術に適応するには相応の時間がかかるという証左だろう。

 吉田孝行監督は「目標達成のためには2チーム(分の戦力)が必要。自分にできることは今いる選手をどう成長させるかだ」と満足はしていない。リーグ開幕の浦和戦は4日後。時は待ってくれない。【生野貴紀】

毎日新聞

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