◇○オリックス２―０ＤｅＮＡ●（１０日・京セラドーム大阪）

　３連敗中の重苦しい雰囲気を振り払う豪快な一振りだった。オリックスは６番・杉本裕太郎が特大の左越え７号ソロで白熱の投手戦の均衡を破った。

　ＤｅＮＡの先発・東克樹の前に１安打に抑えられて迎えた五回１死だった。「甘い球が来たらいこうと思っていたら甘い球じゃなかったけど、いい時は反応で（バットが）出る」と初球の内角高めの直球を引っ張った打球は瞬く間に左翼席上段へ。ベンチに帰ると、先発・九里亜蓮とおなじみの「昇天ポーズ」を決め、喜びを分かち合った。

　交流戦は２０２２年に首位打者に輝き、今季も打率３割６分と好調を維持している。「普段やらない相手と球場でやるので、いい気分転換になる。個人的には結構好き」と得意なシリーズだ。

　交流戦開幕前日の２日には、「チームメートのみんなと（髪形が）かぶるので気分転換に」と愛称でもある人気キャラクター「ラオウ」をほうふつとさせる白金色の髪に一新した。ノリに乗る３４歳の一発でチームは２位を堅持。阪神との「関西ダービー」３連敗の悪夢を振り払った。【皆川真仁】