NPB、公取委警告に反論も「類似ケースで今後取材パス回収しない」

2025/06/11 15:30 

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 日本野球機構(NPB)は11日、プロ野球日本シリーズの取材パスをフジテレビから没収したことについて、独占禁止法違反(不公正な取引方法)の恐れがあるとして、公正取引委員会から警告を受けたことに対し、「重大な事実誤認だ」と反論する文書を出した。一方で「今後、類似のケースが起きた場合、取材パスの回収等は行わないことを機関決定している」と釈明した。

 NPBは「取材パスの回収等によって、テレビ放送事業者と放送権ビジネス事業者の取引を妨害する意図も効果もないのは明らか」と主張。「にもかかわらず、公取委が取引妨害のおそれがあると判断して警告を発することは、独禁法による規制が法の想定範囲を超えて及ぶこととなり、民間事業者の事業活動にとって大きな制約となり、法の執行機関として禍根を残しかねない」と批判した。

 ただ、今後は似たような事案が発生しても取材パスの回収などは行わないとも明記。その上で「テレビ放送事業者の取材及び編成権の制約につながることのないように十分配慮する所存だが、取材及び編成権の制約と、独禁法上との問題を同じ次元で議論すべきではない」とした。【岸本悠】

毎日新聞

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