USスチール巡りトランプ氏「米政府が黄金株、大統領がコントロール」

2025/06/13 02:50 

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 トランプ米大統領は12日、日本製鉄のUSスチール買収計画について、経営上の重要事項に関して通常より強い拒否権を持つ「黄金株」を米政府が保有し、51%の所有権を米国が握ると表明した。トランプ氏は日鉄とUSスチールの「パートナーシップ」を認める考えを表明済みだが、日鉄に何割の株式所有を認めるかなどの詳細は明かしていなかった。

 トランプ氏は「我々は黄金株を持ち、大統領がコントロールする。誰がトップになるか少し心配だったが、完全に支配できる。米国が51%の所有権を持つ」と述べた。日鉄がUSスチールに170億ドル(約2・4兆円)を費やすとも強調し、日鉄が巨額投資を計画していることを歓迎した。

 日鉄のUSスチール買収計画の是非について、トランプ氏は18日までに最終判断するとみられている。トランプ氏は自らの交流サイト(SNS)で両社のパートナーシップを認める考えを示す一方、5月30日には「まだ最終合意していない」と話していた。

 トランプ氏の発言の真意は不明だが、日鉄はUSスチールの全株式を取得する「完全子会社化」を求めている。【ワシントン大久保渉】

毎日新聞

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