◇西武―日本ハム（２７日・ベルーナドーム）

　リーグ戦再開の試合で、ルーキーの豪快な一発が飛び出した。

　西武は左足首のけがから復帰した渡部聖弥が三回にソロ本塁打。頼りになるスラッガーが早速、仕事を果たしてみせた。

　１点リードで迎えた三回１死の第２打席。日本ハムのエース・伊藤大海の２球目、外角高めの直球を思い切り引っ張ると、打球は西武ファンの待つレフトスタンドへ。

　相手は強打の日本ハムとあり、得点はいくらでも欲しいところ。「良いイメージを持ったまま打席に入れた。打った感触も良かった」と喜んだ。

　今季大商大からドラフト２位で入団し、卓越した打撃で開幕スタメンを射止めた。一時は打率４割をマークしながら、４月に右足首、５月には左足首を相次いで故障するアクシデントに見舞われた。

　２軍暮らしを余儀なくされたが「気持ちを切らすことはなかった」という。１軍での打席の映像を見直して苦手なコースの修正に努めた。足首のストレッチなどで柔軟性を高め、けがの再発防止にも励むなど、充実した時間を過ごし、１軍復帰に備えた。

　先日、ファンからの公募で自身のキャッチフレーズが「獅子の若大将」に決まった渡部。「自分がチームを元気に、力づけたい」。豪快な一発で、チームを上昇気流に乗せたい。【牧野大輔】