新横綱・大の里、共通点多い「同郷の先輩」輪島 大相撲名古屋場所
入門からわずか2年で頂点に駆け上がり、古里の「先輩横綱」にも再び光を当てた。
新横綱・大の里が大相撲名古屋場所(13日初日)に臨む。
25歳の大器が番付の最高位に立つ過程で注目されたのが、同じ石川県出身の第54代横綱・輪島だ。
大の里は輪島以来2人目の学生相撲出身の横綱で、輪島のスピード出世の記録を塗り替えてきた。
輪島は2018年に鬼籍に入ったが、親交のあった人々は、「後継者」の活躍を願っている。【黒詰拓也】
◇ともに「名古屋で新横綱場所」
「小さい頃に輪島さんのことを聞きました。ピンときませんでしたが、この世界に入ってすごさが分かりました。同じ石川県出身の先輩を超えたいと思います」
5月下旬にあった昇進伝達式後の記者会見で、大の里はそう決意を述べた。
石川県から出て学生横綱に輝き、角界では幕下付け出しで初土俵を踏み、新横綱場所を名古屋で迎える――2人には共通点が多い。
輪島は石川県七尾市出身。中学まで地元で過ごし、金沢高を経て日大で学生横綱となった。
1970年初場所に当時の花籠部屋から幕下最下位格付け出しで初土俵を踏み、73年夏場所後に横綱に昇進した。
初土俵から所要21場所で最高位に就いたのは、年6場所制となった58年以降初土俵の力士で最速だった。
所要13場所で横綱に昇進し、この記録を塗り替えたのが大の里だ。
石川県津幡町出身の大の里は地元の小学校に通った後、「相撲留学」で新潟県糸魚川市の中学、新潟県立海洋高へと進んだ。
日体大で学生横綱とアマチュア横綱に輝き、二所ノ関部屋に入門した。
23年夏場所で幕下10枚目格付け出しで初土俵を踏むと、今年5月の夏場所で2場所連続4回目の優勝を果たし、第75代横綱に昇進した。
◇「大豊時代」の到来を
輪島と小中学校の同級生で、「しのぶ会」の会長を務める中西広さん(77)は「大の里の活躍で改めて輪島に焦点が当たった」と、亡き友の相撲人生や記録が引き合いに出されることを喜ぶ。
中西さんは七尾市内にある輪島の顕彰碑を定期的に清掃し、訪れた人に人柄や現役時代の成績を伝えている。
顕彰碑には県内外のファンが訪れていたが、24年1月の能登半島地震の後はまばらになったという。
輪島は横綱・北の湖とともに「輪湖時代」を築き、優勝回数は14回を数えた。
大の里が賜杯を抱いたのは、5月の夏場所で4回目だ。好角家をうならせる持ち前の馬力で、新横綱がどこまで優勝回数を伸ばすことができるかも注目だ。
夏場所後に開かれた横綱審議委員会では、大の里が横綱・豊昇龍とともに角界をさらに盛り上げる「大豊時代」の到来を期待する声が出席者から上がった。
中西さんは「輪島も天国で大の里の横綱昇進を喜んでいるだろう。きっと『自分の優勝回数も抜く気迫でやれ』と言っている。大の里も顕彰碑に足を運び、郷土の先輩に思いをはせてくれたらうれしい」。そして、輪島の顕彰碑に再び多くの人が足を運んでくれることを願っている。
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