子どものために大切な政策は? 毎日小学生新聞が政党に聞いた
毎日小学生新聞(毎小)は、20日投開票の参院選に向けて政党アンケートを行いました。国政選挙で恒例の取り組みです。読者の子どもたちにも質問を募り、関心が高かった政策などをテーマに尋ねました。「子どものための政策で、最も大切なもの」について、各政党が子どもたちに伝えた答えは?
◇幅広い分野が子どもに関わる
「子どものため」に関係する分野は幅広く、教育や経済、平和・安全についての回答がありました。
日本では小中学校の教育を受けさせることが義務づけられ、公立高校の授業料は無償化されています。しかし、授業料以外にかかるお金は多く、また、経済的な理由から大学などへの進学をあきらめる人もいます。
このため、希望する人が学校に通い、学校生活を安心して送れるように、教育にかかるお金の負担を軽くすることを考えている政党がいくつもあります。
また、子どもを育てるにはお金が必要ですが、物価が上がり、やりくりが大変になったと感じている家庭は少なくありません。そこで、消費税の負担を減らす、現金を給付する(配る)といった方法で、使えるお金を増やそうと考えている政党もあります。
◇どこからお金を
子どものいる家庭に現金を給付する「児童手当」は、2024年10月に所得制限(収入が一定以上だと対象外となる仕組み)がなくなり、対象も中学生以下から高校生以下に広がりました。制度を拡充するにあたり、必要なお金を確保する方法をめぐって、さまざまな意見が出ました。
各党が負担を軽くする政策を掲げていますが、どこからお金をもってくるかという「財源」の問題は、大事なポイントになります。
さらに、生まれてくる子どもが減っていることも深刻です。24年の日本人の出生数は初めて70万人を割って過去最少となりました。政府は2年前に「こども家庭庁」を発足させ、少子化対策や子育て支援の予算を増やすなどしていますが、少子化に歯止めはかかっていません。【馬渕晶子】
<子どものための政策で、あなたの党が今最も大切だと考えて取り組んでいるものは何ですか?>
◇自民党
夢の実現に向けて学びたい人が、経済的な理由で諦めなくてよいように、教育にかかるお金が少なくて済むようにしていきます。また、子供が犯罪に巻き込まれないように、安全対策にも取り組みます。
◇立憲民主党
子どもたちが、生まれ育った環境に左右されず、等しく教育を受けられるよう支援します。子どもの「生きづらさ」に寄り添うとともに、希望が持てるチルドレン・ファーストの社会をつくります。
◇公明党
学校に行きたくても行けない人を無くしたい。みんなでお金を出し合って、教育、医療、介護など、生きるために誰もが必要とするもの(ベーシックサービス)を全て無料で受けられる社会像を、公明党は提案しています。
◇日本維新の会
全ての子どもたちは、小学校から大学まで教育を無料で受ける権利があります。将来の人材を育てるために必要なことです。同時に、子どもが少ない現状に歯止めをかける政策も必要です。
◇共産党
事故が起きれば故郷を失いかねない原発をやめ、再生可能エネルギーの活用を増やして、地球温暖化に歯止めをかける政策と、お金の心配なく学べるように、学費や給食費、子ども医療費の無償化を進める政策です。
◇国民民主党
お父さんやお母さんが仕事をしてもらう給料のうち、「手取り」が増えれば、家族の生活が豊かになります。そのためにも税金や社会保険料の負担を減らし、ガソリン代や電気代とかを安くしていきます。
◇れいわ新選組
日本は今30年以上にわたる不況に苦しんでいます。子どもが将来、豊かな社会で生きられるために、今すぐに大胆な経済政策が必要です。消費税廃止と、一律の現金10万円給付により景気を刺激する政策を行います。
◇参政党
やる気があっても家庭の事情で学べない子があきらめずにすむよう、子どもに毎月10万円の給付金を出し、自分に合った学びで力をのばせるようにします。これによりお母さんも育児をあきらめずにすむ社会を目指します。
◇社民党
日本が1994年に批准した国連「児童の権利条約」は、子どもを権利の主体とし、親の地位や経済状況などにかかわらず、すべての子どもの生きる権利や教育を受ける権利等を推進する独立機関の設置を求めています。
◇ ◇
今回は、選挙について定める公職選挙法で政党の要件(国会議員が5人以上所属するか直近の衆議院・参議院選挙で全国で2%以上の得票)を満たす10政党にアンケートしました(日本保守党は回答がありませんでした。回答の表記は毎小のルールにそろえました)。
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