「自分で終わり決めぬ」 日本製鉄瀬戸内の最年長・佐々木 都市対抗
約9年間打線の中軸を担った最年長のベテランは今季代打に転じ、第96回都市対抗野球で敗北をかみしめた。だが、ここで終わるつもりはない。幼い頃、あるプロ野球選手に教えられた言葉を胸に次を見据えた。
大会第7日の3日、2回戦で鷺宮製作所(東京都)と対戦した日本製鉄瀬戸内(兵庫県姫路市)の佐々木建介選手(32)は3点を追う八回1死三塁の好機で代打で打席に立った。フルカウントからの1球を思い切り振り抜いたが、バットは空を切った。
チームは0―4で敗北。試合後「あの場面で一番ダメな結果。相手投手の力が強かった……」と悔しさをにじませながら、「次こそ結果を出す」と自らを奮い立たせた。
胸に刻んでいる言葉がある。「自分で終わりは絶対に決めるな。やれるところまで一生懸命頑張ってくれ」。幼少期から父を通じて交流があったプロ野球・広島と近鉄で活躍した中継ぎ投手、清川栄治さん(2024年に62歳で死去)からよく励まされた。438試合の連続試合救援登板の記録は01年に更新されるまで日本一だった。
これまでも逆風を乗り越えてきた。春・夏の甲子園出場も多い強豪・京都外大西高に進学した後のことだ。中学時代はエースだったが、思うように体が動かせなくなる運動障害「イップス」になり、2年生まで一度もベンチ入りはかなわなかった。3年生の春季大会の直前、「これが最後だ」と監督に「投手は辞めるので打者として勝負をさせてください」と直談判。意思の固さと打力を認められ、初のメンバー入りを果たした。
打者として頭角を現し、大学卒業後は当時の新日鉄住金広畑に所属。1年目の都市対抗予選の後からは新人ながら4番を任されるようになった。負けが続き、「4番があかんな」と周囲から心無い言葉をかけられることもあったが、「役割を果たそう」と気持ちを切り替え、約9年間、中軸を担い続けた。
今年2月。米田真樹監督に面談で「代打でやってほしい」と告げられた。驚きはしたが、「今の自分にできることをやろう」と受け入れた。
スタメンでの出場とは違い、代打では短い時間で結果を出すことが求められる。守備などで体を慣らすことなく打席に立たなければならず、常に「いつ求められても結果を出せるように」、試合中も神経をとがらせた。
野球を始めてから25年。これまで付けていた背番号「25」は今年DeNAから加わった小深田大地選手(22)に託した。今の背番号は「39」(サンキュー)。周囲への感謝の気持ちを込めた。佐々木選手は熱い目で語る。「『もう必要ないよ』と肩をたたかれるまではやりきりたい」。次に見据えるのは日本選手権。「今回のような場面が来たら、今度こそ結果を残す」と意気込んだ。最年長の挑戦はまだまだ続く。【木山友里亜】
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